Bindeisha Vidro-Diamante-Glass Museum |Dogo,Matsuyama,Ehime

びいどろの酒器 美をもとめて ― 同時開催「明治大正ガラス展」 March 21, 2019 - September 8, 2019

一瞬にして胴部を吹き、すっと長く伸びた把手を熔着させる。「瞬間の美」ともいえる、宙吹き技法で作られたびいどろの名品である。江戸後期の加賀屋の引札(ひきふだ・広告ビラのこと)に同様の飲器が見られ、「器瓶子 キビシャウ」と書かれている。「きびしょ(急焼)」とは急須のこと。ガラス製の本品は冷酒用の酒次であろう。

今回の展覧会は、瓶泥舎コレクションの酒器の世界に皆様を誘います。趣向を凝らした徳利、酒次として生まれた急須やちろり。一脚で独立した杯もあれば、並べて楽しい数物の盃もあります。同時開催の「明治大正ガラス展」では、江戸時代に始まった日本のガラス製作が、いかに新しい時代へと受け継がれていったか、作品を通して伝統の継承をご覧いただくことができます。

 

 

  • 図柄は異なるが、共箱(天保10年 箱書)で伝存する組物である。徳利は鳥の図柄が映えるよう、金箔を粉末状にした消粉(けしふん)と透漆(すきうるし)を混ぜ足場を描いている。

  • 「るりびゐどろのあさがほで(朝顔手)」といわれたように、朝顔をかたどった杯。口縁部のグラデーションが美しい。藍色縁杯は口径、高さともに最大級のサイズで、堂々とした風格を漂わせる。

  • トルコ石のような青色と赤色の意外ともいえる配色の台付鉢。三層に被せられた同色のガラスは、可愛い花縁、華やかな襞(ひだ)、シンプルな高坏と、まるで三姉妹であるかのように造形の豊かさを競い合っている。

  • 明治政府が殖産興業の一環として開催した博覧会に出展されたもの。算盤玉のように竹ひごにガラスのビーズを通し、枇杷・桃・葡萄・仏手柑(ぶっしゅかん)と果物を表現している。