瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館|愛媛県松山市。和ガラスの展示、企画展。


型吹きガラスの魅力
ー 同時開催「ビーズの世界」令和元年9月19日~令和2年3月8日


型吹きガラスとは、紋様を付けた金型や土型にガラスを吹き込み形づくるもの。型に制約され不自由で窮屈と思われますが、日本の季節を巧みに紋様化し、おおらかで美しい作品が残されています。江戸時代の型吹きガラスは動植物、あるいは伝統的な吉祥紋をモチーフに、段重や皿、組みものの向付や蓋茶碗など豊かな意匠を生み出しました。型跡の美しさ、やわらかさに、日本情緒あふれる感覚がうかがえます。同時開催は、江戸時代のガラスビーズによる珍しい作品を紹介した「ビーズの世界」。


江戸の暮らし -粋な遊び-令和2年3月19日~令和3年3月7日


江戸時代、「びいどろ」「ぎやまん」と呼ばれた和ガラスは、宴の席を涼やかに演出し、洒落者の装いや嗜みに華を添えました。茶席の菓子器、秋の虫聴きに使われた虫籠。洗練された簪や根付は、いかにも趣味の良い貴人の持ち物であったとうかがえます。食のうつわをはじめ、住まいの道具や装身具など、瓶泥舎コレクションから粋な遊びごころいっぱいのガラスをよりすぐり、江戸の暮らしを鮮やかに再現。


数もの 揃いもの
びいどろ・ぎやまん圧巻の美令和3年3月19日~令和4年3月6日


瓶泥舎には、「元もとあった数もの」を追い求め、過去に四散したものを丹念に時間をかけ蒐集した作品があります。数が揃うことで、ガラスの美しさ、楽しさが倍増する迫力に魅了されてきたからです。一対の徳利や杯は、ペアで揃っていることに意味を持っています。組物の向付や碗は、華やかな宴席で披露され、客の目を楽しませたことでしょう。希少なびいどろの器が五客、十客ずらりと並ぶ姿は圧巻の美しさです。


ぎやまんの華・彫刻美
江戸切子の傑作、ぞくぞく登場令和4年3月17日~9月4日


キラッ!ときらめく切子。西洋からもたらされた無色透明のカットガラスは、ポルトガル語の「ディヤマンテ」を語源とし、ダイヤモンドを意味する「ぎやまん」と呼ばれました。江戸時代後期になると、霰(あられ)、籠目(かごめ)、魚子(ななこ)、亀甲(きっこう)、七宝繋(しっぽうつなぎ)、麻の葉と、日本の伝統的な意匠を持った江戸切子が誕生します。切子といえば、表面を幾何学的にカットした器をイメージしますが、江戸時代の切子は想像を遥かに超え、雛道具や文房具、女性の装身具といった、形も用途も極めて多彩な作品が残されています。ガラスの彫刻の美しさを、様々な角度からご紹介する展覧会です。


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